ラジオ11/20は風邪の漢方薬のお話♪

のはら元氣クリニックプレゼンツ!『心理楽(らく)剤師TAKAKOの健康の宝箱』FMレキオ(80.6mhz)毎週金曜日11:30~放送♪2020年11月20日放送は野原院長による風邪の漢方薬のお話です♪

のはら元氣クリニックは統合医療的にがん治療の診療を中心に行っていますが、漢方処方も行っています。がん患者さんの他にも女性の更年期における色々な症状(ホットフラッシュ、いらいら感、便秘、不眠、肩こり、腰痛、鬱々した等)についての漢方治療もありますが、今回は風邪の漢方薬についてお話しますね。


風邪は風の邪と書くように、主に首元から身体に風(冷えの邪)が入ってくると考えられています。予防としては首まわりを冷やさないように、タオルやマフラーを巻くといいです。民間療法で言われている焼いた長ネギを首にまくということもあります。(ネギはまいたことはありませんが(笑)漢方療法はちゃんとした治療ですので民間療法とは違います。)


TAKAKO:私は幼い頃に祖母に焼いたネギを巻かれたことがありますが、首のまわりがモサモサして熱かった記憶があるのですが・・・
院長:身体を温めるというのも良いのでしょうが匂いがしませんでしたか?鼻の粘膜から吸収されていくというのもあると思います。漢方薬もお湯で溶かしてフーフーして飲んだほうがいいというのはそこらへんが関係してくるんです。中にはお水で身体を冷やして飲んだほうがいいという体質の方(のぼせとか)もありますが、免疫を上げるという系統の場合はお湯がおすすめです。吸収もいいし身体も温まり血流も良くなりますから凄く効きますよ。

TAKAKO:風邪に効く漢方も色々種類があるようですが・・・
院長:そうですね。まず葛根湯の漢方は7つの生薬が入っています。熱があって寒気がする、首の後ろが凝って頭痛がする・・・このままでは風邪をひくな~という汗がでていない、風邪のひきはじめに飲むとよく効きます。(男性の方で前立腺肥大の方は飲み方の注意があります)風邪の他に肩こり、頭痛、乳腺炎、じんましん等で服用するケースもあります。


飲むタイミングは空腹時です。
風邪に効く漢方薬は他にも沢山ありますが、一部紹介しますと次のとおりです。
●桂枝湯(けいしとう)体の弱い人や汗が出にくい人に
●麻黄湯(まおうとう)インフルエンザの初期、光熱がでて手足の関節が痛い人に
●小青竜湯(しょうせいりゅうとう)うすい鼻水やアレルギー性鼻炎、花粉症の軽症のとき
●麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)体力のない年配の方で喉が痛くてあまり熱が上がらない人に
●麦門冬湯(ばくもんどうとう)夜に布団に入った時にでる咳に
●五虎湯(ごことう)激しい咳に
●桔梗湯(ききょうとう)喉が痛い人に
●補中益気湯(ほっちゅうえきとう)胃腸の消化、吸収を整えて氣を補い病気に対する抵抗力を高めてくれるので、別名を医王湯(いおうとう)ともいいます。

それぞれ症状に応じて選んでいきます。
一言に風邪といってもその人の体力や症状によって漢方薬を使い分けていきます。また、絶対に漢方だけで治す!ということではなくて、統合医療の考えから西洋薬とあわせて処方する場合もあります。一番は風邪をひかないように日常の生活習慣を気をつけるというのが大切だと思います。風邪は万病のもと、日常生活が乱れていないかチェックする必要があると考えます。働きすぎ、食べ好き、飲みすぎ、心配しすぎがないか自分を振り返ってみてくださいね。