「サイモントン療法」とは…

カール・サイモントン博士

みなさん、こんにちは。いかがお過ごしですか。のはら元氣クリニック局長の野原貴子です。こちらのコラムを担当させていただきます。どうぞ宜しくお願いします。

私はクリニックでカウンセリングのお仕事をさせていただいています。今このコラムを読んでいただいている方は、私をご存知の方も多いでしょう、又、お会いしていない方もこのコラムを読んで興味をもって頂けたらと思います。

このコラムでは、私がカウンセリングのベースにしている「サイモントン療法」「催眠療法」そして、心と身体は一つという信念から身体の方の「オンセラ療法」「ケイシー療法」など私が興味をもっていることをお伝えしていきます。そして薬剤師でもあるのでお薬のお話し「命薬(ヌチグスイ)」も少しだけお話ししますね。一つでも皆さんの心に響くものがあれば幸いです。

さて、先述しました「サイモントン療法」とは何ぞや?とおっしゃる方も多いでしょうね。「サイモントン療法」とは、アメリカの精神腫瘍医であるカール・サイモントン博士「ガン患者とその家族の為の療法」として確立した精神免疫療法です。


「サイモントン療法」の名前が日本で広まった経緯として、NHKで放映された事が大きいのではないでしょうか。「脳腫瘍の子どもにサイモントン療法を行ったら腫瘍が消えた」という実話が放映されたのです。これは、サイモントン博士が実際に関係したことではなく、女医のニック・ノリスというドクターが受け持ったギャレット・ポーター君との闘病の中で、色々な事を体験しながらサイモントン療法を治療の一つとして選んだお話しです。

9歳で脳腫瘍を発病したギャレット君は自分の身体が自分でコントロールできなくなっていく恐怖に耐えながら、自分の頭の中を太陽系とイメージしました。自身をブルーリ—ダーという名の戦闘機編隊の隊長としました。脳腫瘍は太陽系に侵入してきてその存在を脅かす小惑星という設定です。ノリス博士は管制塔の司令官という役です。

このようなイメージ物語のやりとりを二人はテープに吹き込み、脳腫瘍との闘いのテープとして活用したのです。このイメージ療法がサイモントン療法の中の一つであります。誰しもがこのイメージをした方が良い、というのではなく、ギャレット君自身がその当時スペースインベーダー類いのゲームが大好きだったことからこのようなイメージが出来上がったのです。その証として20年後の彼は、小型飛行機のパイロットとして再度テレビに元氣な姿で出演していました。


サイモントン療法の中には、いくつかのトピックがあります。イメージ療法もその中の一つですが、ギャレット君の出来事が広まった事がきっかけに、サイモントン療法=イメージ療法としての色合いが強く認知されました。他のトピックとして、他の心理療法ではあまり扱わない「死生観」に付いてサイモントン療法では扱っています。私たちが「生きる」ことに前向きになる為には「死生観」は看過できない問題だからです。

アメリカを中心に日本、ドイツ、オランダ。。。など多くの国で提供されています。一番多くのセラピストを輩出しているのが日本です。そうは言っても日本のサイモントンセラピストは未だ30名弱なのですが。。。そのうちの沖縄のセラピストは私一人です。もっと沢山の方にサイモントン療法に関心を持ってもらいたい、そして沖縄で一家に一人サイモントンセラピストが居るのが私の夢です。